行きつけの移動スーパーで過ごす大切なひととき
あまりにも暑かった夏が過ぎ、やっと秋の訪れを喜んだのも束の間。
ここ青木平では、気温10℃を下まわるような朝もあり、日増しに寒くなって来ました。
「急に寒くなったよね。一気に冬になっちゃった感じだね」
ご近所さんと言葉を交わし合う歩道では街路樹が葉を落とし始め、季節の移り変わりを感じるようになりました。
そんな青木平のある火曜日、Yちゃんと一緒に移動スーパー " とくし丸 " にお買い物に出掛けてみました。
晴れた空に冠雪の富士山がとても綺麗な日でした。
とくし丸は、毎週火曜日の9:00〜9:30頃に
冷蔵庫搭載の軽トラに、肉や野菜果物、パンにお菓子そして生鮮食品など
300品目を乗せて青木平にやって来ます。
Yちゃんと私は、とくし丸でのお買い物は初めてです。
Yちゃんは、「軽トラを一周すれば必要な物がある程度揃っちゃう。
広いスーパーを歩き回るより効率的に買い物ができるかも」
と感じたそうです。
「お惣菜がね、とっても美味しいのよ」
常連さんからおすすめのお惣菜を教えて頂いたりと
和やかな会話を交わしながらのお買い物タイム。
私たちもお惣菜を買ってみました。
お買い物をされている皆さんに、とくし丸についてお話を伺ってみると
「車の運転をしなくなり買い物が不便だったので、とても助かっている」
とお家の近くで買い物の出来る便利さに感謝されていました。またそれに加えて
「とくし丸を待つあいだ、ご近所さんとお話しするのが楽しみなの。
だからいつもちょっと早めに来ちゃうの」
と笑顔を浮かべお話して下さいました。
とくし丸は、買い物をするだけではなく交流の場として大切な役割を担っている様です。
昨今、全国的に " 買い物弱者 "と呼ばれる方たちに対して
移動スーパーのような支援の取り組みが進んできた様に思いますが
青木平にとくし丸を呼ぶためには、様々なご苦労があったようです。
この日、ご夫婦でお買い物にみえていた濵田副区長は
2019年から今日に至るまで、とくし丸による買い物弱者の支援について
武井区長と共にご尽力されて来たと聞きました。
濵田副区長にお話しを伺って見ると・・・
2018年の冬。行きはバス、帰りはタクシーを使い日々の買い物をしている
青木平の人がいるという話を聞いたので、その方を訪ねてみたそうです。
「帰りは荷物が重くてタクシーを使わざるを得ない」
苦しい思いを訴えたその方が、青木平の買い物弱者1号だったと
濵田副区長は思い返していました。
濱田副区長が、この方の声に耳を傾けたことがきっかけとなり
2019年1月 移動スーパーとくし丸と契約が結ばれ
以降青木平では毎週火曜日にとくし丸による
家の前での買い物が実現し、現在に至っています。
濵田副区長は、契約までのご苦労などを事細かには語りませんでしたが
社会福祉担当者との交渉やスーパー淀橋の担当者との契約など
「武井区長と一緒にけっこう大変だった」とおっしゃっていました。
年齢を重ねて車の運転が困難になったり、重いものが持てなくなったり
今は当たり前に出来ていることが出来なくなる時が来るかも知れません。
将来的に私が困った時に、移動スーパーの買い物支援やゴミ出し支援があることが
どんなに助けになるだろうと想像してみると、
区長さんや副区長さんをはじめとした、陰ながら力を尽くしてくださっている方々に
感謝せずにはいられません。
編集部 Atsuko