最初のきっかけは富士宮市が青木平にゴミを捨てていたところからが始まりでした。
青木平の住人がゴミを捨てるのはやめてくれと富士宮市に話をしてやめてもらいました。そして地元協力者を集めて、ゴミの山を排除し、富士宮市が「里山づくりをしてみませんか?」と提案してきたので里山づくりが始まりました…
草を刈ったりして空いた部分や光が当たる部分がある方が植物の多様性が増えるとか言って、富士宮市に木を切ってもらったり草を刈ってもらったりしていただいたのですが、今度は笹やススキが多く出てきてしまい、花がこれから咲くという時にやったりしたので見える花も見られないことがありました。
機械で刈ってしまうと生命力の弱い山野草は出てこなくなり、生命力の強い笹やススキばかりになってしまうことがわかりました。
このままでは山野草は減ってしまう。
これは里山作りではない!
これでは森が死んでしまう。
と感じた住人は
手で草を取った方がいろんな種類の山野草が増えるし広がることがわかりました。
機械で刈った時はその時だけ平らでさっぱりしたように見えますが、すぐにまた茂ってしまいます。手で除草すると年々やることが少なくてキレイになることがわかったのです。
5万平米という広大な里山を手で除草するには大変な作業です。
ですが、取ったところに思いがけない山野草が増えていてくれたり、キンランやエビネ蘭など貴重な植物が見られるようになりました。
詳しい専門家がこの森を歩くと感心します。
沼津や富士から山野草を見学に多く来てくれるようになりました。
山野草を見つけたら30種類以上のものが見つかったそうです。
桜や柿や梅、ブルーベリーなども樹勢しています。
富士山の植生を研究している菅原久夫先生もおどろいていったそうです。
人の手が入っているので本当の自然には戻すことはできませんが、なるべく近自然に近づけることができたらと思っています。自然を大事にすることで富士山の世界遺産にふさわしい森がここにできることを信じて日々里山づくりに励んでいます。