10月の寄り合い処では理学療法士の森村先生から「転倒・骨折予防」について座学だけではなく、握力の測定の他、転倒防止に大切な3つの身体機能― しなやかさ、バランス、踏ん張れる力―を養うトレーニング方法を実習で学びました。実習で学んだことを紙面でお伝えするのは難しいので、興味深かったお話しについて幾つかご紹介します。
年間で65歳以上の人の3人に1人が転倒し、その内30%が骨折を伴う転倒だそうです。更に、3秒間に1人が転倒し、1分に1人の割合で骨折するのだそうです。周知のとおり、骨折は寝たきりや、介護、認知機能の衰えなど負の連鎖の始まりと言えます。
“フレイル”という言葉をよく耳にしますが、フレイルは介護と健康の間の状態で、介護の状態からフレイルに改善するのは殆ど不可能ですが、フレイルから健康状態に改善するのは可能なのだそうです。その為のストレッチ、スクワット、片足立ちなどを日常の生活で無理なく続けられるトレーニング方法を実習しました。
転倒の要因は、外的要因と内的要因があります。外的要因は環境で、照明が暗い、滑りやすい、躓きやすい場所などです。因みに、家内では、居間、玄関、浴室で最も転倒がおきやすいのだそうです。内的要因は、身体的要因です。上に挙げた3つの身体機能が弱っている事、骨粗しょうは転倒のリスクを高めますし、5種類以上の薬を服用している場合、転倒リスクが40%高まるという事でした。この場合は主治医に相談するようにとのアドバイスがありました。
握力や片足立ちの測定、実習で、すっかり雰囲気がほどけて、森田先生のお話の後もにぎやかに会話が続きました。「家でぼそぼそしているよりも、こういう処に出てくる方がよっぽど楽しい。」と参加者の方が仰っていたのが印象に残りました。
さて、来月の「寄り合い処」ではバイオリンのミニコンサートを予定しています。幸い、11月30日は土曜日、どうぞ、お誘いあわせでお出掛け下さい。スタッフ一同お待ちしております。尚、12月は通常の日程とは異なり、19日にクリスマス会を予定しています。今から、カレンダーに記入しておいて下さい。