青木平から富士山を描く画家 高屋 修氏 〜移住者インタビュー〜
青木平にある 芸術空間あおきで
「高屋 修 絵画展 〜フランスから富士の麓に〜」が開催されました。
開催期間中、高屋ご夫妻にお話を伺う機会に恵まれました。
ホームページ上ではありますが、青木平の皆さまにご紹介させて頂きます。
(尚、芸術空間あおきでの絵画展は終了しております)
32年間をフランスのプロヴァンスで過ごされたと言うお二人。
奥様の信子さんも彫刻家であることから、ルーブル美術館やオルセー美術館など
フランスの本物の芸術への憧れをご夫婦共にもっていたことが移住の大きな理由
であったようですが、
「重なった不運な出来事や人間関係で感じた僅かながらのズレを
心機一転すべてリセットして前向きなチャレンジをしていきたい。
湧き上がってくるそんな思いが、海外移住を決断する原動力にもなった」
と高屋さんはお話して下さいました。
「富士山の見えるところに住み、富士山を描きたい」
帰国後は、別荘地の静かな佇まいが制作活動に適していたこともあり
山梨県の鳴沢村にお住まいになられたそうですが
信子さんは、冬の寒さや鬱蒼と生い茂る樹木が作る暗さが耐え難く
次第に、暖かな気候や明るく降り注ぐ光を恋しく思うようになったといいます。
そしてそんなタイミングで、不動産屋さんから青木平の物件情報が舞い込んできたと。
「とても暖かいので庭に柘榴の木を植えることが出来そうです」
と笑顔を浮かべるお二人でした。
今回のように移住されてきた方のお話を伺って、青木平の良さを再認識することがあります。
高屋さんが強い思い入れをお持ちだという " 竹林 "
山梨県やフランスには竹林がなく、描きたいと思う気持ちが溢れていたので
周辺に美しい竹林があったことも青木平を選んで良かったことのひとつだとか。
「竹林の魅力は風の渡る音にある。音の聞こえる絵を描くことに強い思いがある
風に揺れるふわふわとした軽さを表現するために、パステルを選び描いている」
高屋さんの語る " 音の聞こえる絵 "はとても印象に残る言葉でした。
インタビューもひと息ついたところで、話題はたこ焼きの話になりました。
お二人が大阪のご出身ということもあって、たこ焼きは得意だとおっしゃる信子さん。
「青木平区の行事でたこ焼き出来ないかなぁ」
なんて考えていたこともあって、信子さんに弟子入りしようかと思ったりして。
プロヴァンスの風がいつの間にかちょっぴりソースの香る大阪の風に変わったところで
本日のインタビューも終了となりました。
信子さんのお話では、画家さんというのは同じ場所で何枚も絵を描き続けるものだそうです。
青木平からの富士山が美しく見える場所で、
絵を描いていらっしゃる高屋さんをお見かけすることがあるかもしれません。
高名な画家さんが絵を描いてる町。
青木平にまたひとつ新しい素敵な風が吹いて来ました。
楽しいことが起こりそうな予感がします。
編集部 Atsuko