明日は明日の風が吹く#3
25年ぶり 日本に移住する。さて何処に住みましょうか?
広々北海道もいいですし、青い海の沖縄も魅力的ですが、実家がある東京から2時間ぐらいの所でなければなりません。
某有名避暑地、温泉付き一戸建て、海沿い、山沿い、探し続けている時に思い出しました。ニューヨークを出る時に、私が日本語を教えている学生(と言っても大学の先生ですが)が、日本の高校で英語を教えていた時、富士宮に3年間住んでいて、とてもいい町だったと言っていた事を思い出したのです。
富士宮? 初めて聞く名前です。有楽町にある移住促進センターに行って静岡及び富士宮に関するチラシを貰ってきました。そうしたらあったんです。その中に青木平の一枚が。
富士宮の市役所に電話すると、現地を案内してくれるとの事。
当日不安半分、期待半分で青木平の待ち合わせ場所に行くと、なんと市役所の方二人、不動産屋さん一人、自治会の方一人が待っていて下さいました。
日本に帰って来て家という大きな買い物をする私にとって、これは大変心強くありがたかったです。
富士山が間近に見える。
青木平が別荘地でもなく、かといって忙しい町でもない。
東京、名古屋にも2、3時間で行ける。
その上、ここが私たちにとって重要なんですが、青木平はアートが溢れている。ジュエリーの工房やギャラリーがあり、陶芸家の方も窯をかまえている。
おなかがすいたら、手作りパン屋さんもあります。
毎日富士山を特大サイズの絵として、それも鳥の声や虫の音の伴奏付きで眺められる。心の贅沢し放題です。
1年間探し続けた末に、やっと気に入った場所を見つけました。
主人は写真家なので、刻一刻と変化する富士山を毎日とり続けています。
私はボストン、ニューヨーク、シカゴなど全米にいる私の学生に今でもスカイプで日本語を教えています。
そして時間がある時には、二人ですぐ近くにある貯水池の周りを富士山を眺めながら散歩しています。