青木平区に移り住んでもらう取り組みについて
Q_ちなみに、富士宮市全体の20年後の人口を予測するとどのようになりますか?
同じような手法で富士宮市の20年後の人口を予測すると約35,000人の減少となり、10万人を下回る可能性があります。
2020年1月の富士宮市の人口は132,299人ですが20年後、いまから何も対策を打たなければ人口は97,000人になってしまうかもしれません。このデータは人の寿命を表していますので、大きく外れることも無いと思います。そして、人口が増える要因として、出生数が死亡数を上回る事と、富士宮市への転入者数が転出者数を上回る事、この2点が増加して行かなければ、人口の維持や増加は望めません。しかし現状は、どちらも大きく好転する状況は望めません。
そして、『空き家』となる軒数は14,700世帯となり、一人暮らしの高齢者世帯が増えることも容易に想像出来ます。
Q_青木平区で取り組まれている具体的な『人口減少』対策について教えてください?
将来の人口減少に伴うリスクを最小限に留めるためには、様々な取組を考えていく必要があります。20年後という時間を考えた場合、『まだまだ先のこと』と捉えがちですが、この長い時間の中で、私達の意識や行動を変えていかなくてはなりません。地域を守るのは結局、そこに住む人々であり、その人々の考え、意識、行動の変化により、良くも、悪くもなるわけです。
一朝一夕には人の意識や行動は変わりません。だからこそ、気がついた時にスタートを切らなくてはなりません。青木平はインターネットを活用し『ホームページ』を作成し、公開しています。
都会を離れ自然豊かな場所で暮らしたいと願う人々に情報を提供しています。
今やインターネット(IT)は必須の時代です。今後、ますますIT関連や人工知能(AI)関連の仕事に携わる人も増えてきます。オフィースを必要としない業種に働く人々に、この青木平区のホームページが目にとまればと考えています。
そして、移り住んでもらうために最も大切なことは『きれいな住宅地であること』『住んでみたくなる住宅地である』ことです。
また、富士宮市の企画戦略課地域政策推進室の移住・定住事業にも参画し、内と外の両面から取組を行っています。
人口減少を食い止める事はできませんが、数を減らすことは可能と考えています。
そのためには、そこに住む住民の理解と協力は不可欠であり、地道な活動を継続していく以外に道はありません。
Q_『人口減少』にともない『空き家』増えると分析されていますが,この点の取組についてお聞かせ下さい?
『空き家』対策は、正直自治会だけでは対応出来ません。
富士宮市の政策的支援があってこそ道が開けると考えています。『空き家』と言う言葉で一(ひと)括(くく)りにはせず、➀いま直ぐに住める住宅 ➁多少のリフォームが必要な住宅 ③全面リフォームが必要な住宅 ④倒壊等の危険な住宅 など状態は様々です。
『空き家』住宅評価基準等を設定し、合わせて補助金制度の導入も検討の余地がありそうです。また、『空き家』に対する行政窓口の一本化も必要と考えます。
様々な事情により、住み慣れた土地、家から離れざるを得ない場合は、自宅をそのままにせず、不動産業者を通して処分することも考えなくてはなりません。このことは、時間をかけ、今からゆっくりと考えておく事も必要です。
いずれにしても、自治会と行政、そして宅建協会等を含む三位一体で取り組んでいく大きな課題であることは間違いありません。